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2005. 10. (9歳)
作・U坊




第一話 「湖」


「湖」という場所がある。


そこがなぜあるのかは誰も知らない。


俺は久しぶりに「湖」に行ってみた。


よく「湖」にはまって死んでしまった人のニュースが流れる。俺は、なぜそんな「湖」に入るのか、不思議でならなかった。あんなところに何があるわけでもない。


俺はしばらく、「湖」の近くで眠った。


夢の中で、「湖」には水が入っていた。俺は水の中でしばらく泳いでみた。泳ぐという行為をどう行うのか、俺はまったく知らない。しかし、泳げた。


と、そこで目が覚めた。


「湖」には、もちろん水は入ってなかった。







第二話 「冬の日の図書館の川」


図書館というところがある。


そこには、川が流れている。冬になると川は凍り、ツルツルになる。夏の日にたまに川に入る人がいるが、少し進むとすぐに底なし沼にはまってしまう。


昔、図書館は本を読むところだったらしいのだが、今の図書館に本は一冊もない。ここは読書をするところではなく、「文学味」を味わうところなのだ。





冬がやってきた。


私は、久しぶりに図書館にやってきた。図書館には暖房などない。


私は、図書館に流れる川をながめながら、考え事をしていた。そのうちに、川の源流が気になり、川沿いに歩いてみた。川は、図書館を流れ出て、上流に続いていた。すべて凍っている。


しばらく行くと、水死体が氷の中にあった。


よくあることだ。


しばらく歩いていくと、また立った水死体があった。私はそれを指でコンコンと叩いてみた。凍っていた。明らかに死んでいる。


またしばらく行くと、池があった。池の中から、どこかで聞いたことのあるようなうめき声が聞こえてきた。


よくあることだ。






そして、夏が来た。


私は、また図書館に来た。そして、流れをさかのぼってあの池に行ってみた。


そこには、あの水死体があった。私は、その水死体をずっと眺めていた。どこかで見たことのある顔だ。


私だった。


私は、図書館の方に駆け戻り、出口から入った。


そこは冬だった。


もう一度入り口から出た。


そこは夏だった。


私は、図書館に戻った。そして、わけがわからなくなり、目の前の川に飛び込んだ。








第三話 「赤い雨」


ぼくは、あめが、すきだ。


きょう、ひさしぶりに、あめが、ふった。


だから、ぼくわ、れいんこーとを、きて、そとに、でた。


みずたまりで、あそんでたら、ながぐつのなかに、みずが、はいっちゃった。


おかあさんに、ぬれたくつしたを、なおしてもらうために、いえに、かえった。


そしたら、いえは、なかった。


ぼくは、わけがわかんなくて、なりた。(「り」ってかいちゃった。ほんとうは「い」だからここで、れんしゅうする い い い い い)


そしたら、おかあさんがきて、いえがないことに、おどろいた。


おかあさんは、はしって、どっかに、いっちゃった。


ぼくわ、また、ないた。そしたら、あめ、あかくなった。なんでだ。


そしたら、おかあさんが、かえってきて、ぼくに、いた(「い」と「た」のあいだに、ちいさい「つ」わすれた)


「ほかには、だあれも、いなかったわよ」


ぼくは、またないた。


そしたら、おかあさんおんぶしてくれた。


どこにいくかわかんないけど、どこかにいくために、ぼくたち、赤い雨 のなか、あるいた。


しばらくして、またぼく、こわくなつた。だって、どこにも、ぜんぜん、ひといないから。


けど、おかあさん、なにもいわない。


ぼく、おかあさんの、かた、たたいた。


おかあさん、たおれた。


ぼく、わけわかんなくなって、もっと、ないた。


そして、きがついたら、ぼく、しんでた。